姫はワケあり黒猫様
ぞろぞろと笑いながら各々の場所に行くのと、私の所に向かってくる奴等。
『ケガ本当にしてないね』
「当たり前だろ~」
響はニヤリと笑いながら優の肩に手を置いた。
「楽しかったしなぁ~」
「何で俺の肩叩くんだよ」
「……そこに居たから?」
玲も私の所に来て「何も無かったか?」と心配そうに聞いてくる。
『もし、何かあるのなら玲達の方でしょ』
「……念のためだ」
何のだよ。
ツッコみながら、椅子から立ち上がる。
『せーちゃんありがと』
「おう、また理事長室来いよ」
『うん、なるべく行ってみる』
せーちゃんに手を振って、その場を去る。
もう帰りだし、閉会式も無いみたいだし。
『帰るー?』
「うん、早く帰って着替えようか」
遠矢はパタパタと首元を服で扇ぎながら返事をした。
荷物を取ってから少し混み合っている校門に行くと、いつもの車が道を開けられながらとまっていた。
それに乗り込んで皆で倉庫に向かった。