姫はワケあり黒猫様




「………小汚くなったな…」





呟いた声は小さく惨めに聞こえた。






ガラガラ昔ならではのシャッターを上げると、驚いたように顔を向ける面子らしき奴等。




「………玲、居るか?」





ポカン。




そんな効果音があった顔をしているメンツに申し訳なくなった。





まぁ、急に頭の名前出されても…なぁ。




「ーーーー成音さん?!」




どこからかそんな声が聞こえて、振り向くと俺達と同期くらいの満-Michiru-が居た。



その言葉を皮切りにメンツはざわめきだした。



「………玲を呼んでくれればすぐ帰る。



頼まれてくれ」












「成音さん…」











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