姫はワケあり黒猫様




『勉強しないの?』


「うん」


『……………し な い の ?』



「うn「ゴスッ〉うん、しよっか。」



ニッコリと笑う遠矢はすごく怖いな。




詳細を説明すれば、夕季の頭を遠矢が殴ってニコッて。




……………説明ヘタで悪かったなっ‼←逆ギレ?!




「空き行くぞ」


「イエッサー」


空き?


玲は空き、と言ったけど……空き教室のこと?



……………遠回し‼何それ?!最後まで言えよ‼




佳祐と紅羅は楽しそうに敬礼の真似して、優も面白おかしくマネする。




視界の端で響が煙草を口に咥えながら夕季の頭を蹴っていたのは…無かったことにしよう。



「いってぇぇ‼」


「起きろ、空き行くぞ」



……夕季の亜の声がある限り、私の耳は正常である限り…




まぁ、響の起こし方に問題あり、という事だ。




私には関係ナイ。ないね。うむ。




と言っても、空き教室への行き方を知らない私は玲の後ろを小さくなりながら歩くだけだった。







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