こっち見ないでっ!
こっち見ないでっ!
「うっ…ぅ…」
教室で一人…
「おーい、亜美ちゃーん」
龍の呼ぶ声が聞こえる
でも、答えることは出来ない
だって、顔が悲惨な状態だから。
ごめんね。龍。
声が漏れないように龍が居なくなるのを待つ
ガラガラ…
音を立てて開くドア
「みーけっ!」
「ほら、帰るぞ」
手を差し出す龍。
「っ…」
「亜美、なんかあったか?」
「こっち見ないでっ…」
「これならいいか?」
龍が抱きしめてきた
私は、顔を隠すように、龍の胸に顔を沈めた。