キライ、キライ、ダイキライ。
「橙香、学校で友達はできたの?」
コーヒーを飲みながらあたしの前に座るお母さん。
「こっちに引っ越してきて2ヶ月だろ?転入して2ヶ月経って友達いなかったらまじ乙。」
「うるさいな。」
最後に「まぁ橙香ならありえるけどな。」と付け足した修平兄ちゃんを睨みつける。
……あたしにだって友達いるし。
「じゃあ俺、学校いってきまーす。」
まだ食べ続けてるあたしをよそに修平兄ちゃんはそそくさと家を出て行った。
「あたしもそろそろ行かなきゃ!」
あたふたしながら歯を磨いて荷物を持つ。
「あぁ、そうそう。お隣さん、引っ越してきたみたいだから会ったらちゃんと挨拶してね。」
「あ、うん。いってきまーす!」
あたしは家を飛び出した。