今日の放課後に。

キーンコーンカーン…

「起立」
「礼」

相馬くんが静かに号令をかける。

「売店行こうー」
「飯飯〜」

さっきまで、葬式のように静かだった教室が一気に騒がしくなった。

軽く伸びをしてみる。

「う〜…んっ」

瑠奈たちが教室をでたのが見えた。

窓から見える空が嘘みたいに真っ青だ。
大きく息を吸い込む。

そうだ。今日は外で食べよう。

なんだっていいから、早くこの空間から出たかった。
淀んだ空気が流れて、机ばかりが並んでいるこの教室から。

私はお弁当片手に駆け出した。

昇降口の階段を飛び降りる。
土足の学校で良かったと改めて思った。

なんだろう。今日はすごく調子が良い。
この季節のせいだろうか。

あ、水筒忘れた。
まぁ、良い。自販機でジュースでも買うかな。






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