今日の放課後に。
ピッ。
自販機のボタンをゆっくり押した。
紙のパックに入ったパインジュースを手に取る。
なんだか、夏らしい飲み物が飲みたくなったのだ。
ジュースを頬にあててみる。
冷たさがじんわりと染み込んで来た。
中庭のベンチで食べよう。
ー刹那、黒い円形の影が現れた。
「痛っ…‼」
顔面に焼けるような痛みが広がる。
目を開けると、サッカーボールが転がっていた。
「ちょ、おまえ大丈夫!?」
涙でぼやけて顔が認識できない。
急いで目を擦ってもう一度、見つめる。