ほしくず
「あ、あの……。梨理香先輩、ちょっといいですか?相談したいことがあって……。」
バイト終了後、あたしは梨理香先輩に相談を持ちかけていた。
「相談?何?どうしたの?」
「あの、実は……。」
それからや今日あったことを話した。
竜が女の人と腕を組んでたこと、キスをしていたこと、それを聞いて胸が痛くなったこと。
梨理香先輩はあたしの話を真剣に聞いてくれて、それを見かけた日菜子さん、絵莉子さん、みくが話を一緒に聞いてくれた。
「へぇ、竜がねぇ。」
日菜子さんは珍しいと口から漏らしていた。
「竜が二股をするのは珍しいけど、奈々ちゃん、それ聞いて胸が痛くなったんだよね?」
「はい。」
梨理香先輩が優しく問いかけてきた。
「どんな痛み?」
「胸がきゅうって締め付けるような感じです。」
あたしがそう言うと、梨理香先輩は何故か目を輝かせた。
「奈々ちゃん、それ、恋だよ。」
「へ?恋?」
「そう!奈々ちゃんは竜の事が好きなんだよ!」
あたしが、竜の事を好き?
「奈々ちゃんに好きな人ができた!」
そう言って、梨理香先輩は喜びだした。
「奈々ちゃん、頑張ってね。」
他の三人からはエールをもらった。