ほしくず

星空



今日はバレンタイン前日で、それが余計意識させる。


あたしの顔はきっとトマトのように赤いだろう。


まだ、バイクに乗ってるから、竜には見られることは無いけど。




………やっぱ、緊張する。



今走ってるところはきっと高速道路。
車の走る音とバイクの音が響いて、あたしの心臓の音までは聞こえないだろう。



竜のお腹で握っている手をキュッと強めると、あたしが寒いと思ってると思ったのか、竜があたしの手を撫でてきた。



「竜………好きだよ………。」




あたしが小さく呟いたその言葉は周りの騒音によってかき消された。










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