ほしくず


「なぁ、お前、好きな奴とかいねぇの?」



「へっ?す、好きな人?い、いるよ。」



あたしの隣にって言いそうになるのを抑える。




「そうか。」


「どうして?」



ドキドキしながら竜の顔を伺う。



「あ?あー、隠しててもしょうがねぇか。」



竜は手を額に当てて、顔を逸らした。
その頬は若干紅かったような気がする。






「奈々。」



竜があたしの方を向いて、手を握ってくる。
















「俺、お前のことが好きだ。」

















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