ほしくず

「ねぇ、竜。こんなに大勢で一体どこ行くの?」



早くチョコ渡したいんだけど。
ってか、溶けちゃうかも!?


「あー、」






「内緒。」




っ!



「あはは!」


「なに笑ってんだよ。」



急に笑いだしたあたしを竜はすごい睨んできた。



「だって、竜がっ、内緒って!あはは!」



ヤバいよ!
お腹痛いっ!



「…それの何が面白れぇんだよ。」


「意外過ぎてっ!」




笑い止まんないよ!


涙目になりながら笑っているあたしを呆れた顔で見てる竜。


銀髪で整った顔。
耳に数個のピアス。

どうみても不良なのに、内緒って言葉を使われるとイマイチ合ってなくて、つい笑ってしまった。



「いい加減にしろ。うるせぇ。」



「だってっ……竜がっ、内緒って言うからっ……。」



すごい迷惑そうな顔をしている竜を無視してまだ笑い続けるあたし。



こりゃ、完全にツボにハマったな。



「黙らねぇなら、俺が黙らせる。」






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