ほしくず



「誰からだ?北神か?」




拾ってくれたのは竜。


けど、すぐ返してくれなくて、ディスプレイを見て黙っている。




「返してっ!お願いだから返してっ。戻らないと、家に戻らないと殺されちゃう!!早く行かなきゃっ!!」




「えっ!?奈々ちゃん!?」



帰る支度をし始めるあたしを見て春馬が焦り出す。



そんな春馬を無視して、出口へ向かった。





「どこに行くつもりだ?」



けど、竜によって阻止されてしまう。



竜はあたしの腕を痛いくらい掴んでて、相当怒ってんのが分かる。




「どこって…………、棟磨のところよ………。」




本当は行きたくないけど、行かないと殺されちゃうから。




仕方がない。









あたしはこうやって、一生棟磨という存在に縛られないといけないのかな……。













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