ほしくず
「誕生日の日何するかって?」
「うん。」
「そりゃあ、色々だよ。ケーキ食べたりとか、プレゼントあげたりとか、パーティー開いたりとか。」
お祭りみたい。
あたしが出来そうなのは、プレゼントをあげることかな。
「おい、服選べ。」
竜が不機嫌そうにこっちを見ている。
どうやら竜は人混みが嫌いみたい。
あたし達が来ているのは大きなショッピングモール。
日曜日だから沢山の人でごった返している。
「あ、この服良いかも。」
あたしはショップに入り、気に入った服をどんどんカゴに入れていった。
「お前、こんなに要るのか?」
「うん。」
竜は絶対要らないだろって顔をしながらも全部買ってくれた。
下着とか必要なものを全部買って、店の外に出る。
竜の隣を歩きながら考えた。
自分のお金で竜にプレゼントをあげたいって。
お父さんに言えばお金をくれるだろうけど、それじゃ嫌だ。
だからあたしは決めた。
バイトをするって。