ほしくず
「竜、話があるんだけど。」
バイト雑誌を手にバイクを仲間と弄っていた竜に話し掛けた。
「話?」
「そう。バイトしたいの。」
お願い!
良いって言って!!
「駄目だ。」
「なんで!?」
なんで駄目なんだよ!
「あぶねぇから。」
「誰かに付いてってもらうから!ほら、駅前のカフェあるじゃん?あそこでバイトしたいの。近いし、良いじゃんか。」
駅前のカフェはあたしが一番やりたいと思ったバイト。
時給も良くて、お店の雰囲気も良いし、駅前だから良いなって思った。
「駅前のカフェ?名前は?」
「えっと、“カフェ パリ・フランス”だけど………。」
ま、まさか、店名で決める気?
でも、このカフェの店名はオシャレだし、大丈夫だよね。
「ここだったら、良いぞ。」
「え?」
今、良いって言ったよね?
「竜!ありがとう!!」
でも、なんでOKしたんだろ。