ほしくず

カフェ パリ・フランス




次の日、あたし達は学校が終わると駅前のカフェに向かった。





『いらっしゃいませ~。』





店内に入ると揃った声が聞こえる。




「あの、バイトしたいんですけど………。」



恐る恐るレジにいる人に声を掛ける。





「バイト!?良いわよ!大歓迎だから!こんな美人な子、絶対看板娘になるわ!」




この人は店長さんなんだろうか。
それとも従業員?




「あー!!!!」



「えっ!な、なに?」





急にテーブルを拭いていた綺麗なお姉さんが後ろにいる竜を指差した。




『竜!久し振り!』





え?


テーブルを拭いているお姉さんとレジにいたお姉さん。それにお皿を片付けていたお姉さんとキッチンに居たであろうお姉さんが一気に竜に詰め寄った。





「本当に久し振りだわ。何年ぶり?あ、1ヶ月前ね。で、何しに来たの?あたし達の力が必要になって来たの?ごめんなさいね。もう現役じゃないから、衰えてて、力かせないわ、もしかして違う理由?てかこの子誰?あんたの彼女?凄い美人ね。どうやって誑かしたの?」





凄いマシンガントークをするキッチンに居たであろうお姉さん。



この人が店長さんかな?





「あ、あの。あたしバイトしたいんです。」




「バイト?良いわよ。名前は?」




「宮沢 奈々です。」





「可愛い名前。あたしは中川 日菜子(なかがわひなこ)。このカフェのオーナーよ。それと従業員の絵莉子と梨理香、みくよ。あたし達は全員姉妹なの。みくと梨理香は高校生で絵莉子は大学生。分からない事があったらなんでも聞いて。あたしの事は名前で呼んで良いから。」





「は、はい。」





日菜子さん凄い格好いい。

できる大人って感じ。
凄い美人でスタイル良いし、あたしもああなりたいなぁ。








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