bloody mary
Ⅱ
今日は下着をお買い物。
そのー…
やっと成長期を迎えた菜々の色々な箇所が色々と成長し、もうタンクトップでは心もとなくなってきたのだ。
もちろんマリーはいない。
菜々とアンジェラの二人だ。
アンジェラ…
うん… アンジェラ…
ソレもどーかと思うが、マリーがランジェリーショップに入るよりはマシだろう。
相変わらず外出時のアンジェラは、長身で金髪碧眼のモデル系美女なのだから。
「あれ… もしかして、菜々?」
『あぅあぅあー』にアンジェラが笑いながらも無事に買い物を済ませ、店を出たトコロで後ろから声を掛けられた。
振り向けば、般若…
ではなく、制服を着た四人の高校生が立っていた。
「うっそ。まじで菜々?」
「うわー。変わったねー。」
タイを緩めに結んでスカートを短くした今時な雰囲気の女子高生二人が、小さな菜々を取り囲む。
…友達?
だが菜々は、気圧されたように俯いてしまっている。
「ね、ね。
あの人、ダレ?」
一歩下がって立つアンジェラをチラリと見た一人が、菜々に訊ねた。