bloody mary
使い捨ての救急箱を手に入れた俺は、ますます順調に死体を増産し、金を蓄えていた。
だが神の試練が、またも俺に襲いかかる…
プライベートの俺は、テキトーな女とテキトーに夜を過ごす日々を送っていた。
やはり、酒とタバコと香水の匂いがする女たち。
清純派女子とは、一生縁がないンだろう。
しょうがないヨネ?!
今更、マジメなお付き合いとかできないしネ?!
バレたらマズいコトばっかの人生だしネ───?!
とにかく俺には、特定の恋人という存在はいなかった。
いないハズだった…
のに、知らない間に恋人が出来ていた。
仕事帰りにアンジェラとバーで一杯やっていると、トントンと肩を叩かれた。
振り向けば、般若。
「その女、ダレよ?」
コワっ?!
いやいや?
その前に、オメェがダレだ?
「待ってたのに全然来てくれないし、やっと見つけたと思ったら、別の女と…
…
ナニ? その顔。
まさか自分の恋人を忘れた?」
え? 恋人なの? 俺の?
えー…? ちょっと待ってね?
この派手な化粧。
このスレンダーすぎる身体。
そして、この赤毛‥‥‥