bloody mary

「誕生日なの?! 今日?!」


「ハイ… ハイ…
あぁぁ…
生まれてきてゴメンナサイ…」


ぅおぃ?!
ヒドいコトになってンぞ?!

マリーは慌ててアンジェラの背後に回り、その肩を掴もうとして…


「アンジー、菜々が怖がって
っっ??!!」


顔を引きつらせて手を止めた。

振り向いた、般若。

って、俺もコワいわ!


「こーしちゃいらンねェ…」


アンジェラは目をギラギラさせながら、手の中の天の川を握り潰した。


「パーティーだ…
七面鳥焼かなきゃ…」


うん。
キモチはわかるケド、ソレは感謝祭。

マリーはキッチンに駆け込むアンジェラの背中を、唇の端を歪めて笑いながら見送った。

が、菜々に視線を移して再び顔を引きつらせる。

彼女は未だ、唇まで青ざめて小刻みに震えていた。

目を皿のようにして。
歯をガチガチ鳴らして。

なんつーか…
楳○かずおの漫画のヒト?

君も充分コワいわ。

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