bloody mary
Ⅲ
男は部屋で携帯電話を取った。
「もしもし?」
『私。
思ったより儲かったわ。』
「そうか…
ごめんね?
本当は君に、そんなコトさせたくないンだケド…」
『…』
「でもいつか必ず、僕が君を幸せにするよ。
苦労をかけた分、何百倍も。」
『…
信じていいンだよね?』
「もちろんだよ。
心から君を愛してる。」
『…
お金、どーする?
今度でイイ?』
「あっ! 今から貰える?
えっと…
金より何より、君に会いたいダケなンだケド…」
『‥‥‥そう。
でも、アナタの家まで行く時間はナイわ。
いつものファミレスはどう?』
「わかった。
今すぐ出る。
早く君に会いたいよ。」
『…
じゃ、後でね。』