bloody mary

だが今回は出血大サービスだ。

てか、この仕事自体がサービスみたいなモンだし。

ポケットに銃を戻したマリーはポリタンクの蓋を開けて、もごもご呻く殺人鬼の周囲に中の液体を撒きだした。

目には目を。
歯には歯を。

火炙りには火炙りを。

マリーは空になったポリタンクを放り投げて…

カンっ
ジャラジャラっ
ガンっっ


「ぶっ」


鼻血を噴き出した。

ハイ、解説しましょう。

投げたポリタンクが、地下室の低い天井からぶら下がった鎖やノコギリの刃のようなモノにぶつかり、投げた本人に返ってきたワケデスネ。
ワカリマス。

って、わかってる場合じゃねぇよ。

ナニ?この地下室。

ランタンの灯りだけで薄暗くて見えにくいわ、変なモンがいっぱい床に転がってるわ、天井にくっついてるわ…

うわ。
肉とかぶら下がってそうな、フックまで見つけちゃったよ。

雰囲気作りなの?

そんな小細工どーでもイイからちゃんと掃除してクダサイ。

鼻血が出ちまったじゃねーか…

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