bloody mary

「菜々??!!」


マリーはブレーキを思い切り踏み込んだ。
慣性の法則に耐えられなかった身体が前のめりになり…

ゴンっ


「ぶっ」


ハイ。
ハンドルに顔面ぶつけマシタ!
鼻血が噴き出しマシタ!!

片手で鼻を押さえたマリーが慌てて顔を上げると、菜々はさっき見たままのナウ○カポーズでソコにいた。

どうやら、無事のようだ。


(良かったぁぁぁぁぁ…)


一瞬目を閉じて安堵の溜め息を吐いたマリーだったが、すぐにサイドウィンドウから身を乗り出して菜々を怒鳴りつけた。


「危ねェだろが!!
ナニやってんだ?!」


それでも菜々は動じなかった。

目を逸らすことなくマリーの鋭い視線を受け止め、深く息を吸い込んで‥‥‥


「私のぉぉっ! 話をぉぉっ!
聞いてぇぇぇぇぇ────!!」


ぅわ。
怒鳴り返された。

菜々サン、そんなデカい声出せたんだ?

てかコレ、まさか…

叱られてンの???

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