bloody mary
「オヤジぃぃぃ!!
ナニがあったンスかぁぁぁ?!
アニキは?! アニキはぁぁぁ?!」
スキンヘッドが涙混じりに叫んだ。
なんか、熱血っぽくてウザい。
てか、菜々の後ろに立つな。
サクっと撃たせろ。
「黙れ。
おまえこそ、そのガキはどうした?
厄介事持ち込みやがって。」
マリーに銃口を向けながら、オヤジと呼ばれたエライヒトがウザハゲに訊ねる。
さすが『オヤジ』ダネ。
冷静さを取り戻してる。
だがウザハゲは、唾を飛ばしながらオヤジに反論した。
「だってコイツ、見るからに動きが不審で…
取っ捕まえてみたら、無線みてーなモン持ってやがったンですゼ?!」
「不審じゃナイです!」
この反論は、菜々。
「フツーに歩いてたじゃないデスカ!
どう見ても、塾帰りの高校生じゃないデスカ??!!」
「アレがフツーだぁ??!!
右手と右足一緒に出して、前傾姿勢で歩くヤツとか初めて見たわ!!」
「ふぇっ?
私、そんなデシタカ?」