bloody mary
Ⅹ
「ねぇ。
聞きたいコトあンだケド。」
助手席のアンジェラが、マリーがコンビニで買ったポップキャンディを舐めながら、口を開いた。
わかるよ。
落ち着いたら、聞きたいコトだらけデスヨネー?
「なんで俺の居場所わかったの?」
「アンジェラさんのつけてるバナナクリップに、発信機が仕込んであるンです。」
答えたのは、後部座席に座った菜々だ。
やはり彼女も、マリーが買ったポップキャンディを舐めている。
「うっそ?! ナンデ?!」
「昨日アンジェラさん、バーゲンに行ったでしょう?
だから、前にマリーさんと言ってたコトを確かめようと思って…
その後外す機会がなくて、つけっぱなしだったンです。」
あー… そーゆー…
マリーには理解できる話。
だが、アンジェラにはなんのコトだかわからない話。
「え? え? ナニ?
ナニを確かめ」
「で? どーだった?」
焦るアンジェラの言葉に被せるように、ニヤリと笑ったマリーが菜々に問うた。