bloody mary

「はは…
まったまたぁ…
二人キリにしたら、俺、菜々ちゃん食っちゃうよ?」


アンジェラは祈る。

ツッコんで、マリー。
『団地妻フェチがナニを言う』とかって、笑って。


「…ソレもイイかもな。」


イイのぉぉぉぉぉ??!!


「だが、つまみ食いはよせ。
食うなら骨までしゃぶり尽くせ。
でもって責任とれ。
公務員じゃねーが、おまえなら許す。」


オトーサン─────??!!

この人、本気なの?!
本気と書いて、まじと読むの?!

嘘だ。
ナニかの間違いだ。

だってマリーは…


「冗談も大概にしろって!」


アンジェラはスーツケースの前に座り込んでいたマリーに近寄り、彼のシャツの襟首を乱暴に掴んだ。

持っていたパンツを床に置いたマリーが、ゆっくりと顔を上げる。

アンジェラを見上げる彼の瞳は ただただ静かだ。

唇を震わせたアンジェラは、喉から掠れた声を絞り出した。


「冗談‥‥‥だよな? 全部。
マリー、アンタ、菜々ちゃんのコト」

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