bloody mary

あー…
なるほど。

話の流れが読めてきた。

拒否も否定もできそうにない、話の流れが。

アンジェラは苦痛に耐えるように顔を歪めた。


「敵の弱点を突くのは常套手段だ。
おまえらの存在がドコかから漏れれば、『ブラッディマリー』を殺したい奴らはおまえらを狙うだろう。」


「マリー…」


「ソレは困る。
てか、イヤだ。
おまえらが好きだから。」


長い指でアンジェラの額を弾いたマリーが、悪戯っコのようにニヒヒと笑った。

うん、よくわかるよ。
まったくもってご尤も。



わかるケドさー…

弾かれた額を押さえるフリをして顔を伏せたアンジェラは、悪足掻きのような抵抗を試みた。


「…
殺し屋なんてさ、やめちゃえばイインじゃん?」


「バカか。
もっとヤベェだろが。」


ぅわー…

バカ呼ばわりか。
その上、即答か。

バカじゃねぇよ。
多分、その理由もわかってる。

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