bloody mary

ナンダ?コレ。

拗ねてるの?
それともチューして欲しいの?
その口。

そーゆーのも、そそる…

いやいや。
落ち着け、脳内ケモノ。


「どした?」


涎を垂らすケモノを理性の鎖でグルグル巻きにして、マリーは菜々に問い掛けた。


「…
大人…じゃ、ないデスケド…」


俯いたままポツリと呟いた菜々が、不意に顔を上げて少し伸び上がった。

一瞬だけ、マリーの唇をナニカが掠める。


「もう… もう…
コドモじゃ な いン デス…」


菜々の途切れがちな震える声を聞きながら、マリーは自分の口元を手で覆った。


(イマ… ナニ ガ…)


至近距離に、菜々の顔。

目に零れ落ちそうなほど羞恥の涙を浮かべて、火を吹きそうなほど赤くなって、そのクセちょっと怒ったような菜々の顔。

そして…
唇に残る、柔らかな感触‥‥‥

ブチっ ブチブチブチ───!!
ガチャガチャっ ガシャーン!!
グワァァァァァァァァァァ!!!

解説:鎖を引き千切ったケモノが、檻を破って雄叫びを上げマシタ☆

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