bloody mary
なんだか話が逸れてしまったので、もう一度言おう。
アンジェラは、不在、なのだ!
小煩いオニーサンがいない今、このチャンスを逃す手はない。
今日帰ってくるとかなんとか連絡があった気もするが、先に行動を起こしてしまえば、途中で強制終了されたりはしないだろう。
部屋のドアに
『空気読め』
とか張り紙しとけば、無問題!
周囲の視線も赤い顔をクレープで隠す菜々も、全く気にすることなく歩みを進め、停めてあった自転車に辿り着く。
荷台に菜々を乗せたマリーは彼女の細い肩に手を置き、その耳に唇を寄せて囁いた。
「帰るゾ。
クレープはソコで食ってりゃイイから。」
「あ… ハイ。」
「今の心理状態で、優しくしてやれる自信はねぇが、絶対後悔させないから。
イイな? 全て俺に任せろ。
菜々… 愛してる。」
「ふぇっ??!!/////
は… ハイっ! ‥‥‥ハイ?」
…
全然わかってねェな、俺の可愛い人は。
まぁ、イイさ。
すぐにわかる。
わからせてやるよ。
おまえが思ってるよりもっと、俺がおまえに参ってるコト。