bloody mary
なーんてコトを思ってるから、神は試練を与えるのカモ…
俺は珍しく、要人警護の仕事を任されることになった。
要人とは、ボスの息子。
ヘマやって、別のファミリーに命を狙われるハメになり、オヤジに泣きついたらしい。
バカでヘタレな上に、とんでもねー白人至上主義者だった。
ウ○ル・スミスも、バ○ク・オバマも、バカ息子に言わせりゃ奴隷。
黄色人種である俺なんか、サル扱いもイイトコ。
守ってやンねーゾ、コラ。
だがまぁ、仕事だしね?
無視、無視…
とは言ってられない事態が、ある夜訪れた。
いつものように、シャワーを浴びて出てくるバカ息子をドアに背を向けて待っていた俺は、鼻の下に生温かいモノを感じた。
コ… コレは…
鼻血‥‥‥
バスローブ姿で出てきたバカは俺を見て笑った。
「ヒャーハハハハハ!
なんだ、俺のハダカ想像しちゃったか?!
サルの上、ゲイか!!
浅ましすぎンだろ───!!」
…
守ってやンねーどころか、俺が殺すゾ、コラ。
だがまぁ、仕事だから。
無視、無視…
しかしバカは、無視できない言葉を吐きやがった。
ナゼカ身をくねらせて。
ナゼカ頬を染めて。