月灯りに照らされて
「麗華は、喋らなきゃ、顔はそこそこ良いのに、中身がなー・・・・」

どうせ、私は、身長は150cmしかなく、スタイルを普通。というより
大人の魅力なんて程遠い。胸は、寄せ集めてCカップ。

大学でコンパに誘われた時も、「麗華ちゃんって、顔は綺麗な方なのに
スタイルと性格が、ちょっと微妙だね!」と、何度言われたことやら・・・。

「ふん、どうせ中身は子供のまんまですよ!俊介に心配されなくても
 薫様は、私と結婚してくださるんだから、良いの!」

「何が、薫様だよ。あんないい男に、女がいないわけないじゃないか。
 現実見た方がいいぞ!」

「むぅーーーー、嫌い、俊介なんか!」私は、部屋に逃げ込んだ。

弟の俊介は、実は、血が繋がっていない。

私と母は、私が中学の時に、この北白川家に嫁いできた。
もともと二人は、幼馴染で、お父さんは、俊介が3歳の時に離婚し
お母さんは、私が、5歳の時に離婚した。

その後、母は、お父さんの紹介で、北白川で働き始め、お父さんの
秘書をするようになり、結局愛が芽生えて、結婚した。

母の恋愛は、私の理想のような、乙女チックな恋愛だった。

再婚したのち、この家に引っ越して来たら、俊介は、やたらと
私をバカにした。

年下なのに、偉そうにして・・・・あっー頭にくる!

俊介は、お父さんの会社の後継者として、今、バリバリに
働いている。

入社して、まだ1年だが、なかなか頑張っているらしい・・・・

あぁー、やっぱり、魅力ないのかな・・・私って・・・・。
< 102 / 209 >

この作品をシェア

pagetop