月灯りに照らされて
夜は、久しぶりに実家に帰り、お母さんのご飯を堪能した。

「麗華、良かったわね。薫さん、当選して!」

「うん、でも選挙って大変なんだね・・・」

「どうした?なにかあったのか?」

「どうせまた、足でも引っ張ってたんだろ!」

「俊介、酷い!」思わず、涙が出てきた・・・・。

「えっ、おいおい、泣くなよ!・・・・」俊介が慌てる。

「麗華、何があったんだ・・・お父さん達に話してごらん・・・」

「はい、実は・・・・・・」

両親達にも、事務所で立ち聞きした話や、その夜、薫さんに泣きついた
話、そして差し入れの話など、全部話した・・・・。

「「「・・・・・・・・・・・・」」」

「麗華、その時、薫君に、そんな事を言ったのか・・・・・はぁー・・・」

「えっ、皆、何でそこを気にするの?沙織にも言われたんだけど・・・」

「麗華は、天真爛漫すぎるんだよ・・・それが吉と出てくれれば
 良いけど、どうも選挙運動に関しては、凶だな・・・・」

「なによ、俊介まで・・・私が悪いって言うの!」

皆が、何にため息をついているのか、正直解らなかった・・・。
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