月灯りに照らされて
「翠ちゃん、悪いね・・・本当に感謝しているよ・・・」

「どういたしまして。じゃーこれがいつもので、こっちは
 皆さんで召し上がって下さい。」

「えっ、これって・・・・」

「はい、最終日なので、皆さんに最後まで頑張って欲しくて
 お稲荷さんを、友達と一緒に作りました。後援会の奥さん
 達にも、食べてもらってください。
 それから、明日は、何時頃事務所に入りますか?」

「明日は、7時頃には会場設営をしなくちゃならないから、
 そのくらいかな?」

「解りました。またその前に寄って貰えますか?」

「うん、良いよ。じゃー、行くね!ありがとう」

「頑張ってくださいね・・・・。」

三枝さんを送り出すと、私も少し横になり、午後から、陽菜と
一緒に、またスーパーへ買い出しに行った・・・。

「重いよ・・・・・・翠・・・・」

「もうちょっとだから、頑張って!」

「もうー、何であいつらの為に、私たちが頑張らなきゃいけないのよ。
 だいいち、嫁がいるでしょうがな!何やってんのよ嫁は!」

「私に助けを求めるくらいだから、事情があるんでしょ!
 このお礼は、何が良い?」

「そうね、あの新しく出来た、イタリアンのコースで良いわ!」

「了解、その代り、ランチのコースね!」

「良いわ、それで手を打つから・・・・」

私たちは、翌日の下準備にかかった・・・。
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