月灯りに照らされて
「俊介君、今のって・・・・・」

「うん。なんか、麗華の知らない所で、かなり大変な事に
 なっていたんだ・・・・。」

「麗華は、橘さんの表面しか見ていないし、最初っから麗華の
 頭の中は、王子様だったよ・・・・」

「うん、それは俺も思った・・・・」

「麗華に、橘さんを支えるのは無理だわ・・・。あの元カノさんの
 足元にも及ばないわ・・・・。」

「俺も、正直そう思う。彼女は、本当に橘さんを愛しているのが
 良く解ったし・・・・。」

「うん、麗華から、事務所への差し入れの話は聞いていたけど
 そんなカラクリがあったなんて・・・・。あの人、美人なのに
 全然、性格良いじゃん!ありゃ、女の鏡だわ!」

「うん・・・・。あんな元カノが居たんでは、麗華は太刀打ちできないよ
 参ったなー・・・。まさか陰で選挙を支えていたのが、元カノで
 後援会の皆まで知っていたなんて・・・。そりゃー麗華と離婚しろ
 って言うのも分かるわ・・・・はぁー・・・・・どうする?」

「とりあえず、二人が話し合うのを待つしかないんじゃない・・・」

「そうだな・・・・しかし参ったな・・・・」

二人は、ため息しか出て来なかった。
< 141 / 209 >

この作品をシェア

pagetop