月灯りに照らされて
コンコン♪

病室の中には、看護師さんが女性に、点滴をしていた。

「先生。まだ意識が回復しませんが・・・」

「もう少し様子を見ましょうか?この方です。名前は、小鳥遊 翠さん
 あの施設にボランティアに来られていたそうです。」

「先生、小鳥遊さんは、大丈夫でしょうか・・・」と、私が聞くと

「はい、意識が回復すれば、大丈夫ですよ」

「よかった。かおる・・・・・・・

言葉にならないほど、薫さんの顔は、ショックと怒りの混じった顔を
していて、三枝さん達も、様子がおかしかった・・・なに・・知ってる人なの?

コンコン♪

「どうぞ」

「すみません、小鳥遊の友人で、榊と申します。連絡を頂きありが・・・・

入って来た女性も、呆然としていたが、次の瞬間

「どういう事ですか!橘さん!」

「陽菜、止めろ! 薫が悪いわけじゃない!」

「橘さんに聞いているの。一樹に聞いているわけじゃない!」

「陽菜!」

「すまん、麗華が、翠と接触して、階段から落ちたんだ・・・・」

「いい加減にしてください。いったいあなた達は、どれだけ翠に
 酷い事をしたら気が済むんですか!あなたの為に、翠はどれだけ
 尽くしたと思っているんですか・・・」

その女性の言葉に、薫さんは、唇を噛みしめていた・・・。

この人たちって・・・・知り合いなの・・・・・・
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