月灯りに照らされて
「薫は、どうした?」

「今、翠ちゃんと二人にしてきた・・・」

「そうか・・・・。」

「何で、翠ばっかり、こんな目に合わなくちゃならないのよ!
 橘さんと別れて、やっと落ち着いたかと思ったら、一樹は
 翠を選挙に巻き込むし、その後、また落ち着いたなと思うと
 今度は、怪我させられるし、翠は、橘の玩具じゃないのよ!」

「落ち着け、陽菜。今回の事は、事故だろうが・・・。」

「だって・・・・あんまりよ・・・・」

「ごめんなさい、私が、悪いんです・・・・グスン・グスン」

「ありゃ、暫く再起不能だな・・・・・・参ったな・・・・」

「あの、工藤さん、薫さんと小鳥遊さんって・・・・」

「麗華さんの思った通り、薫の元カノです。」

「そうだったんですか・・・・。」

「今日は、とにかく送りますので、乗ってください。」

「はい・・・・その前に、トイレに行って来ても、良いですか?」

「はい、じゃーここで待っているから。」

「はい、お願いします。」

泣き顔が恥ずかしくて、トイレで治そうと、病院内に戻った。

ついでに、小鳥遊さんが気になったので、病室を除いた。
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