月灯りに照らされて
side 薫

日曜日、大方仕事も片付き、マンションに行こうかと考えていたら
病院から連絡が入った。

「おい、薫、麗華さんが怪我をして、病院に運ばれたらしい。」

「なに?」

「ただ、麗華さんは、捻挫で済んだらしいんだが、麗華さんが、弾みで
 近くに居た女性を巻き込んで、その女性が階段から落ちたらしいんだ」

「なんだって、大丈夫なのか?」

「解らん、とにかく病院へ急ごう」

俺と、翼と一樹と3人で、病院へ向かった。

救急には、泣きじゃくる麗華がいた。

泣くよりも、しなきゃならないことがあるだろうと、思いながら
先生に事情を聞いた・・・。

「意識が戻らないって・・・・大丈夫なのか?」

とにかく、相手の家族にも謝罪をしなくてはならないので
病室に案内してもらった。

病室に入り、先生の話を聞きながら、ベットに横たわる女性を見た瞬間
息が止まった。

『翠・・・・・なんで・・・・』

次の瞬間、麗華に対して、殺意が芽生えた・・・・。

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