月灯りに照らされて
その後、両親は、何があったかを聞いたが、あまりのショックで
今は、何も話したくなかった。

橘からも連絡があり、暫くこっちで静養してくださいとの連絡だった。

私は、夕ご飯も食べずに、ぼんやりとしていると

「麗華、良いか?」

「・・・・・・」ガチャ・・・

「沙織さんが来たぞ!」

「麗華、どうしたの?何があったの・・・・」沙織の声を聞いたら

「うわぁーーーーん、沙織・・・・・うわぁーーーーん」

沙織は、驚いていたが、私が話をするのを根気よく待ってくれた。
そこには、俊介も居てくれて、二人で、頭を撫でてくれていた。

私は、ポツリ、ポツリと、話始めた。

「じゃー、麗華が、話しかけようと思って、走っていたら、こけて
 その時に、小鳥遊さんにぶつかったのね!」

「うん、それでね、救急車で病院に運ばれたの・・・・私は捻挫で
 済んだんだけど、小鳥遊さんは、全身打撲と足を骨折して、骨折も
 折れ方が悪くて、手術しないとならないんだって・・・・。」

「そっか。大きな事故になったんだ・・・。」

「うん、そしたらね、それだけじゃなかったの・・・・」

「どうしたの?」

「うん、その小鳥遊さんて、薫さんの元カノだったの」

「「・・・・・・・・・」」二人が息を飲むのが解った・・・・。

「で・で橘さんは、どうしたの?」

「最初は、小鳥遊さんの様子を見て、ショックを受けていたみたい
 だったんだけど、次の瞬間、今までにないような怖い顔になって・・・
 そしたら、今度病室に、小鳥遊さんのお友達が来て、挨拶も
 そこそこに、薫さん達だと分かると、すぐに罵り始めたの・・・・」

「そうだったんだ・・・・」
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