月灯りに照らされて
side 翠

育英会のボランティアに行った日、トイレに行こうと歩いていたら
声をかけられた。

「あの・・・・・・・」

「はい、なんでしょか・・・・・」

「きゃーーーーー」

えっ、なに・・・・・・  ドン・・・「いたっ・・・」

その瞬間、意識を失った。

気が付いたら、薫が、ベットの脇に座り、私の手を握りながら
泣いていた・・・・。

『薫・・・・』愛しい人の顔があった。

私は、どうも薫の奥さんに、話しかけられ、奥さんがつまずいたときに
運悪く私にぶつかって来たらしかった。

泣いている薫に

「薫、泣かないで、薫。」としか言えなかった。

ただ私は、手を伸ばして、薫の頭を撫でたいた。

暫くすると、薫の涙も止まり、ナースコールで、意識が回復したことを
告げた。

そして、病室には、三枝さんと陽菜も来て、4人で先生の説明を
受けた。

今日、このまま手術になることを告げられて、薫が全て保証人になり
私は手術を受けた。
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