月灯りに照らされて
「あら、だって、勝手に引っ越しまでするような人、普通いないわよ!」

「えっ、翠ちゃん、引っ越しすんの?」

「はい、明日、勝手に根回しして、明日引っ越しです。」

「どこに行くの?」

「薫のマンションですよ。またあそこに居ますから、いつでも
 遊びに来てください。」

「なんだ、あそこなら、俺も近いし、ご飯食べに行こっと!」

「勝手に来るなよな!翠、勝手に、こいつを家にあげるなよ!」

「全く、心狭いんだから・・・・麗華ちゃんだっけ、こんな奴と
 離婚して正解だからね!なんなら、僕と付き合う!?」

「「蓮(さん)」」

「おおー怖! 二人とも、そんな冗談だってば!」

「蓮が言うと、冗談に聞こえない・・・・はぁ・・・・」

「それじゃー私達、そろそろ、失礼します。」と、横田さんが言った。

「本当に、わざわざ、すみませんでした。ありがとうございました。」

「「「失礼します」」」

三人は、病室を出て行った。

「全く、三人とも、驚いてましたよ!」

「良いんじゃないの。これで、あの夢見る夢子ちゃんも
 目が覚めるでしょ!」

「あぁーそうだな。麗華も、これで前に進めるだろ!」

「そうかもね・・・・・」
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