月灯りに照らされて
結局、私が目が覚めたのは、既に10時だった。

気怠い体に、熱いシャワーを浴び、すっきりしてから、昨日
買って来たパンを食べ、コーヒーを飲んでから支度をし
久しぶりに、仕事場に行った。

**********************

「皆さん、ご迷惑おかけしました。」

「良かった。元気になって。早速仕事が溜まっているんだけど
 良いかしら?」

「はい、そのつもりでしたから」

友香さんと高畠さんから、仕事を受け取り、気持ちは、一気に
仕事モードに入った。

気が付けば、退社時間になっており、その頃になると、茜さんが
出先から、帰ってきた。

「翠ちゃん、もう大丈夫なの?仕事しても平気?」

「はい、ご迷惑おかけしました。もう大丈夫ですから、明日から
 普通に出社しますね」

「良かった。あっ、これ頼まれた書類ね!全く、急なんだから」

茜には、結婚して名前が変わった為、保険やら年金などの氏名変更
の手続きの書類をお願いしていた。

「本当に、すみません。我儘言って!」

「本当よ。離婚した次の日に結婚だなんて、呆れてものも言えなかったわよ」

「「「えっ、結婚!」」」

「えぇーそうよ。翠ちゃん、小鳥遊から橘に変わったのよ!」

「「「えっえ------------------」」」

「橘って! もしかして 橘 薫?」

「はい、そうなんです・・・・・」

事務所は、パニックになった。
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