月灯りに照らされて
「ちょっと、翠の元彼って、橘 薫だったの!?」

友香さんが、驚きながら聞いて来た。

「はい・・・・・」

「はぁーーーーーそれじゃー名前は言えないわね・・・・・」

「でも、翠さん、何で急に、結婚になったんですか?」

「さぁー何ででしょう?私にも解りません。気が付いたら
 婚姻届があって、名前を書かされていたので・・・・」

「騙されてないか?本当に翠ちゃん、良かったのか?」

高畠さんも心配そうに聞いて来た。

「はい、まぁー薫の性格は、知ってますし、言い出したら聞かないし
 もっとも、好きじゃなきゃ、結婚はしないので・・・・」

「なんか、心配して損した気分・・・・・詳しくは、女子会の
 時に、全て吐いてもらうわよ!良いわね。翠!」

「あっ、その時、私も混ぜて!」と、茜さんまで言って来た。

本当に、皆、人の恋バナが好きなんだから・・・・。

茜さんから、名義変更の用紙を貰い、私は会社を後にした。

帰りに、夕ご飯の買い物をして、マンションに帰ると管理人さんが、

「おかえりなさい、橘様」

「ただいま、阿部さん」

と、挨拶をし、部屋に帰った。
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