月灯りに照らされて
夕ご飯の支度を終える頃、薫が帰って来たので、

「お帰り、薫」

と、声をかけると、抱きついて来て

「やっと、翠のお帰りが聞かれた・・・幸せ」

「そう!? お風呂沸いてるよ。入って来て。」

「うん、そうする」

薫は、お風呂場へ向かった。

「あぁーいい匂い!」

「出来たから、ご飯にしよう!座って」

「うん」

「「頂きま~す」」

「うん、やっぱり翠のご飯は美味いな~」

「えっ、お義母さんや麗華さんのご飯も美味しかったでしょ!」

「お袋のは分かるけど、麗華は、家事は全く駄目だったんだよ
 だから、ご飯は、作って貰ったことは一度もなかった。」

「えっ、そうだったの?」

「うん、だから、実家に帰らない時は、いつも外食かコンビニ
 だったよ。ほら、俺、3日に1回くらいしか実家に帰らなかったし」


何と、驚愕の事実だった・・・。
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