月灯りに照らされて
三人で店を出て、歩いていると、翼のスマホが鳴った。

「翠ちゃん、どうしたの?」と、翼が電話口で話始めた。

「おい、誰か、ペン忘れたか?」

「あっ、俺だ、大事なペンだから、取りに戻るよ!」と、電話口の翠に
聞こえるように話した。

翼が電話を切ると、

「薫、お前わざとだな・・・。もしかして翠ちゃんを、気に入ったのか?」

「まぁーね!俺が興味あるのに、向こうが興味ないのは、癪じゃん!
 ちょっと、楽しませてもらうよ!」

薫の態度に、焦りを感じた翼は

「おいおい、あんまり酷い事するなよ!あの子は、お前が今まで
 付き合って来たようなタイプの子じゃないんだからな!」

「解ってるって!大丈夫だよ。ちょっと、お近づきになるだけだから」

「「・・・・・・・」」二人とも、俺が女に興味を持つこと事態
初めてで、俺から事を仕掛けたことにも驚いていた・・・。

「じゃーな、また連絡するよ!」

「「じゃーな」」と、二人と別れて、俺は店に戻った。

店に行くと、翠がペンを渡してくれた。その時、オーナーが
翠に帰って良いと言ったので、俺は、翠に、有無も言わさず
外で待っているからと、告げて、店の外で翠を、待った。

出てきた翠は、ラフな格好で、昨日とはまた違う雰囲気だった。

長身のせいか、ラフな格好も良く似合っており、そこで俺は、
また翠に、有無も言わさず、知り合いのバーに連れてった。
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