月灯りに照らされて
翌日、薫が帰って来てから、二人で薫の希望通りの献立の
ご飯を食べた。

ご飯の後、薫が

「翠、8月のバイトの予定、まだ大丈夫か?」

「うん、まだ予定出してないけど、どうしたの?」

「うん、3日程、休みが取れそうだから、どこか旅行に行かないか?」

「えっ、良いの?休めるの?」

「あぁー、日頃頑張っているからって、親父と川崎さんが休みを
 くれるって言ってくれて、何とか取れそうなんだ。それに俺達
 誕生日も来るだろ!」

「うん、楽しみにしてる。薫、大好き!」と、翠は薫にしがみつき、

薫もまた、そんな翠を受け止めて、キスをした。

そうなると、もう翠は、薫に翻弄されるだけである。

寝室に移り、薫が翠の服を脱がせ、翠は薫の服を脱がせ、お互いが
裸になり、お互いの躰を愛撫し愛し合った。

薫と翠は、偶然にも誕生日が一緒で、8月7日が誕生日だった。

翠は小さい時、ドラえもんののび太の誕生日と一緒で、からかわれたことも
あったが、今は好きな人と同じ誕生日で、嬉しかった。

薫は、誕生日が同じだと分かると、俺達、前世も一緒だったのかもな!
って、乙女チックな事を言っていたが、誕生日に薫と一緒に居られる
だけでも幸せなのに、旅行に行けるなんて今から、楽しみにしている
2人だった。
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