月灯りに照らされて
ピロロロン♪　携帯が鳴った・・。

「どうした、蓮？」

「元気にしてたか！？」

「あぁー、元気だよ。蓮こそ、どうしたんだよ？」

「否、別に用はないんだが、この間、神崎の所に行ったら
　お前が、女を口説いてたって聞いて、どうしたかな！？
　って思っただけだ・・・。」

「あぁーお陰様で、順調に付き合っている。」

「へぇー、本当だったんだ。今度会わせろよ！」

「嫌だよ。そうでなくても二人の時間が少ないのに・・・」

「へっ、薫、お前、大丈夫か・・・・」

「何がだよ。俺は正気だよ！」

「お前から、そんな言葉が出るなんて・・・・信じられん・・・」

「悪かったな！　翠には、会わせん。じゃーな」ブチッ、と、
電話を切った。

誰が、これ以上二人の時間を減らしてたまるか・・・・・。

本気でそう思った。

俺は、蓮の電話を忘れるように、旅行の行先を考え始めた・・・。
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