月灯りに照らされて
二人で、ゆっくり過ごした旅行は、あっという間に終わり
私たちは、また忙しい日々に入った。

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季節はいつの間にか、秋を過ぎ、いよいよ冬へと変わる季節に
なっていた・・・・。

大学に行くと

「翠、今日、ランチ出来る?」と、陽菜が聞いてきた。

「うん、大丈夫よ。一緒に食べましょう」

「じゃーいつもの時間で・・」陽菜とランチの約束をして
私は、ゼミに顔を出した。

「田中教授、おはようございます」

「おぉー、小鳥遊君、おはよう」

ゼミの田中教授に挨拶をし、皆がいる場所に座った。

「小鳥遊、就職先、決めたか?」と、同じゼミの山口君が聞いてきた。

「うん、とりあえず、業種は決めてあるけど、なかなか狭き門かな?」

「やっぱ、就職難なんだよなー。俺なんか田舎に帰って来いって
 言われているけど、就職先なんかねーぞ!」

「どこも、不景気だから、なかなか大変だよね・・・・」

「俺も、田舎に帰って来いって言われたけど、職がないから
 こっちで就職探すって親に宣言したよ」と、やはり同じゼミの鈴木君。

そうなのです。いよいよ来月の1日から、就活が始まるんです。

頭が痛いです・・・。出来るだけ希望通りの職に就けるように
頑張るしかないのです・・・・。はぁー・・・ため息しか出ない・・・。
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