月灯りに照らされて

「翠ちゃん、話があるんだ。中に入れてくれる・・・」

「はい、どうぞ」

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「どうぞ、座っていてください。今コーヒー、淹れますから」

「悪いねー、急に押しかけてきちゃって・・・」

「いいえ、はい、どうぞ。」何をしに来たのだろう・・・・。

また前回と同じような事言われるのかな・・・・・。

「今日は、お願いがあって来たんだよ・・・」

「お願い・・・で・すか？・・・」

「うん、前回は、君に失礼な事を言って、申し訳なかったよ。」

「いいえ、もう気にしてませんから・・」

「薫から聞いているかな？俺が、何で橘を継がないか？」

「いいえ、薫さんは、何も・・・・」

「そうか・・・・実は、俺は、子種、つまり精子がないんだ」

「えっ・・・・・それって・・・」

「そう、子供が望めないんだ。」

蓮さんの話に、驚愕して、言葉が出なかった・・・・・。