月灯りに照らされて
翌日、翠は、昨日の南条との約束で、南条の事務所に来ていた。

「こんにちは、お久しぶりです。」

「翠ちゃん、暫く見ないうちに、綺麗になったねー」と、南条さん

「本当に、綺麗になったわね。偶には、家にも遊びに来てよ!」と、
南条の奥さんの、茜さん。

「はい、皆さん、元気ですか?」と、世間話を少しし、それから

「で、本題なんだが。翠ちゃん、これがうちの契約書になる。
 給料や福利厚生については、こっちの書類に書いてあるから
 しっかり読んでね。一様、土・日は、休みになってはいるけど
 事務所の人間は、交代で出てもらっている。それに、残業も
 その時の案件によって、ある時も多い。でもしっかり残業代は
 出すからね、安心して。」

「はい、解りました。本当に私で良いんでしょうか?」

「うん、実は昨日大学に顔を出したんだよ。田中教授に会って、
 人を募集するっていったら、翠ちゃんを薦めてくれたんだ。
 翠ちゃん、かなり頑張って、秘書検や簿記、それに行政書士
 も取ったんでしょ。それにウェブサイトの作成も出来るって
 聞いたけど・・・」

「はい、資格は取れるものは、取りました。ウェブサイトは、
 ちょっとかじっただけですけど、好きですよ。」

「なら、良かった・・。じゃーこちらとしては、文句なしなんだが」

「はい、よろしくお願いします。」

「そしたら、卒業するまで、バイトに来ないか?」

「はい、就職先さえ決まれば、いくらでも出来ますが。」

「そうか、そしたら、ゴールデンウィーク明けから、週3日位で 
 どうかな?仕事を覚えるのに、丁度良いし。」

「はい、よろしくお願いします。」

南条夫妻との話は終わり、契約書などの書類を貰って帰った。
< 68 / 209 >

この作品をシェア

pagetop