月灯りに照らされて
「すみません、小鳥遊さんですね?」

「はい、あのう・・・」

「申し遅れました。私、橘 元の秘書をしております、川崎と
 申します。」

「あっ、はい!初めまして。小鳥遊です。」

「小鳥遊さん、すみませんが、薫君のマンションに、戻って
 貰えませんか?」

「はぁー、でも、大丈夫なんでしょうか?私が、薫の側にいると
 スキャンダルとかになりませんか?薫に、迷惑が掛かりませんか?」

「はい、その辺は、ちゃんとしますので、そうでないと、薫君が
 大変なんです。首相も、呆れながら、小鳥遊さんを、マンションに
 戻ることを望んでいますので、お願いします。」

「えっ、首相がですか?」

「はい、ですからお願いします。小鳥遊さんのアパートに、
 薫君が行くよりは、安全ですので。」

「解りました。明日には、戻ります。」

「いえ、今日、これから迎えに行きますので、今日からお願いします」

そう言うとすぐに、電話を切られた・・。

仕方なしに、支度をし、冷蔵庫の中の食材を全て、バックに入れ
川崎さんが迎えに来るのを待った。
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