蜜愛シンドローム ~ Trap of Kei 2 ~
四章
1.法の力
火曜の午後。
15:00。
絢乃は寝室の窓から外の景色を眺めていた。
ここに来て丸四日が過ぎた。
慧は、今頃どうしているだろうか……。
自分を探してくれているのだろうか?
絢乃は憔悴し青ざめた顔で寝台を見た。
きっと慧は心配しているだろう。
けれど沙耶との過去を知ってしまった今、自分は慧の前で平静でいられるだろうか?
自分がこれまで知らなかった、沙耶との過去。
この部屋、指輪、そして……子供。
次々と明らかにされた事実に、絢乃の心はこれ以上ないほど傷つき、疲弊していた。
絢乃は窓に額を押し付け、力なく俯いた。
そのとき。