蜜愛シンドローム ~ Trap of Kei 2 ~
郵便局員の言葉に、沙耶が凍りついた。
その後方で絢乃も体を固まらせた。
……慧から、郵便?
沙耶は震える手で印鑑を押し、封筒を受け取った。
封筒はA4で、さほど厚みはない。
息を飲んで見つめる絢乃の前で、沙耶はダイニングテーブルのところに戻って手早く封を切った。
中身を取り出し、ざっと視線を走らせる。
その美しい顔がみるみるうちに青ざめていくのを、絢乃は息を呑んで見つめていた。
「……っ……」
沙耶の手からばさりと書類がテーブルの上に落ちる。
その顔は引き攣り、いつもの余裕は微塵もない。